おおらかな賞の発表!
オオサカ・フィルムフォトウォーク2017では、各ギャラリー代表が気に入った作品、つまりお気に入り作品を全作品の中から、3つ選ばせていただきました。 お気に入り1番を1人、お気に入り2番を2人で、1番には各ギャラリーからおおらかなプレゼントをお送りしようという企画です。
●ソラリス賞(橋本大和・選)
2位 川崎栄子 さん「来訪者」(BEATS GALLERYで展示)
「雑巾掛け」の技法が印象的ですが、写っているイメージもすぐに移り変わるような何気ない一瞬を集めていて印象に残りました。フレームも作品のイメージに合わせていて、いいですネ!
2位 岩森洋介 さん「ハワイアン ブルース」(ソラリスで展示)
力強いポートレート!被写体・撮影者・プリントが三位一体でわたしに体当りしてきました。
1位 河合止揚 さん「大阪」(ギャラリー・アビィで展示)
自分の知っている大阪がよく見るとこんなに味わいのある町だとは!知っているはずなのに知らなかった大阪を再発見したような、見る楽しさにあふれた写真で強く印象に残りました。
河合さんにはソラリスから、モノクロフィルムを贈呈させていただきます!ありがとうございました〜。
●ギャラリー・アビィ賞(吹雪大樹・選)
気になる作品をチェックしてたら15名もノミネートしていたぐらい大豊作といった75作品でした。その中にはフィルム写真も展示も始めたばかりという方がたくさんいらっしゃり、これからも展示を続けていって欲しいと思いました。(吹雪大樹)
2位 麻野匠子 さん(ギャラリーライムライトで展示)
夜景と絵画(クレヨンのスクラッチ)が多重露光されて生まれる世界の広がりに関心を持ちました。絵画の印象が強くて写真を使った作品という受け取られ方かもしれませんが、撮れば何でも写真になってしまうのも写真の作用です。こういった取り組み方の作品がもっと現れてもよいと思います。
2位 kami さん(ギャラリーソラリスで展示)
アビィ賞初代1位の作家さんだけあって、今回も僕の視神経にズキュンとくる内容でした。コメント文がちゃんとご自身の言葉で書けているのもよかったし、ブックに関していえばもう100点満点の出来ばえです。おばあちゃんになっても撮り続けてください!
ギャラリー・アビィ賞1位は2名選出されました!企画グループ展の参加費を2050円割引(来年9月末まで有効)の権利がそれぞれプレゼントされます。
1位 KUNIHITO MIKI さん(PhotoGallery壹燈舎で展示)
「邂逅」と呼ぶのがふさわしいシーンの断片を散りばめた様子は鮮烈な印象があるにもかかわらず、作者が強い視点で切り取った写真というよりも、傍観者が供述する捉えどころのない風景のような感じがして、そこに「主役のいない小説」とでもいうべき不思議さがあり、そのことを考えていると僕は脳ミソの奥のほうがとても気持ちよくなりました。オートのコンパクトカメラでサラッと撮ったり撮れなかったりする不確実さがこの作風に似合っているのかもしれませんね。
1位 あやしまさん(ギャラリーライムライトで展示)
水平線の奥に煙のような雲のような何かが立ち昇る風景を薄暗いトーンでプリントしてあるのが個性的なアプローチで巧いと思いました。またタイトルボードに寄せられた「子供の頃は現像した時に初めて失敗が分かってガッカリしたものだけど、それが許せる年齢になってフィルムをもっと好きになった」というエピソードがよかったです。 これはよく言われる「フィルムはすぐに見られないから面白い」という話しの先にある事です。なぜすぐに見られない事が面白いのだろう?だからどうなるのだろう?そこまで考えることが、今の盛り上がりを単なる流行りで終わらせないために必要なのかもしれませんね。
●PhotoGallery壹燈舎賞(杉本征克・選)
選出では何よりも「おおらか賞」といういことで、気持ちが前向きになる作品を選びました。3作品とも、気持ちの良い作品だという思いが強いです。 (杉本征克)
2位 雪 さん(BEATS GALLERYで展示)
2位 ウエヤマサトシ さん(ソラリスで展示)
1位 カガワナツコ さん(PhotoGallery壹燈舎で展示)
●BEATS GALLERY賞(okajimax・選)
2位 鞠 英樹 さん(ギャラリー・アビィで展示)
スクエアの画面を生かした真っ直ぐなポートレート作品、所々に謎のノイズが入っていてフィルムの物質感も良かったです。
2位 西智恵美 さん(BEATS GALLERYで展示)
今回の女性の参加者で1番重いカメラ(マミヤRB67)で撮られていた事に敬意を表します。 その重いカメラを手持ちで使いながらも作品は繊細で美しかったです。
1位 山形沙織 さん(ソラリスで展示)
見た瞬間に幻想的な心奪われる作品でした、光を捉える力量が素晴らしかったです。 方向性の違う二枚を素敵なレイアウトで組み合わせたのも良かったです。
●Gallery LimeLight賞(兒嶌秀憲・選)
75名全員の展示写真を拝見することができませんでしたので、6日間、毎日見ていたLimeLightでの出展者17名様より選ばせていただきました。(兒嶌秀憲)
2位 大島翔吾 さん(ギャラリー・ライムライトで展示)
暗室を独学でここまでされているのに驚きました。額装・マットサイズ・タイトルカードデザインがとても良い塩梅でした。写っている女性の良い瞬間を切り撮った一枚だと思います。ファインダーをしっかり見られていると思いました。タイトルはもう少し思案があってもよいかもです。
2位 Aya Hashimoto さん(ギャラリー・ライムライトで展示)
納得いくまでプリントに取り組まれましたね。お疲れ様でした。タイトルとテキストに写真をやり直したことによって、三位一体に近づいたと思います。
1位 中田絢子 さん(ギャラリー・ライムライトで展示)
とても丁寧なプリントワークです。フォギー効果は好みの分かれるところですが、2枚目にはフォギー効果はとてもあっていると思いました。プリントサイズが少し小さめですがそれがタイトルにあっていると思います。テキストを読むと久しぶりの暗室を本当に楽しんでおられるのが伝わりました。
今回ほんとに力作多く、目をつむってもすみずみまで思い出せる印象を持った作品がたくさんあります。皆さん、素敵な作品ありがとうございました。
みんなそれぞれにフィルムを楽しんでる姿を楽しめるのがオオサカ・フィルムフォトウォークの良さだと考えています。ですが、賞というのはもらうと嬉しいもの。作品に優劣をつけるものではなく、受賞者の背中をちょっと押せるような、そんな励みになると嬉しいなということで、このような企画をご用意いたしました。
ぜひこれからも沢山写真を撮って、フィルムを長く愛用してくださいね!
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